夢とは・・・

ストーリー

断酒5年生です。どーもバソです。

卵をこよなく愛するわたくしバソ。

生、焼き、茹で、煮、などなど…卵だけの料理にグッときてしまうために、トッピング可能な「ラーメン」「カレー」「モーニングセット」「牛丼」「蕎麦、うどん」などを食べる際には1個だけでは物足りない為、トッピングを増す訳なんですが。。

先日、お気に入りのカレー屋さんで、前回より1個多い5個の『スパイス漬け味玉』をトッピングしたところ、(これがまた美味いのよ!)前回で既に新記録だったらしいのですが…今回でまた更新したとの事で、最終的には10個はイキたいと密かに狙っております。

自宅においては、最近の物価高での卵の値上がりで、奥さんから一日1個の制限をくらってしまい、物足りない今日この頃。値段が落ち着かなかったら発狂してしまいそうな程愛しい『たまごちゃん』

たった今、おでんの卵を思い出してしまいました。何とも楽しみな季節ですな~。


さて今回は、『夢』というテーマにまつわるお話。



「あなたの夢はなんですか?」

と、聞かれた事はありませんか?

皆さんも身に覚えがあるかと思いますが、私も今まで何回も聞かれた覚えがありまして、そんな中でも忘れられない出来事をお届けします。(ちょい長めの話です)


あれは、ガソスタ勤務だった頃の出来事。

(ガソスタ時代の失敗談はコチラ↓↓)

ガソリンを入れに来る度によく喋るようになった常連さんがいました。(仮にAさんとします)プライベートで遊ぶことはないものの、店に来た時は普通におしゃべりする仲になっていました。

私より少し年上のAさん。何とも優しい方で、見た目から「良い人」オーラが漂っております。気兼ねなく喋れるので、好きなお客さんの内の一人でした。

ある日の事。Aさんは少し真剣な眼差しで私に尋ねてきました。

「今よりもっとお金稼ぎたくない??」

「少し話を聞いてほしいんやけど…」

と言うではないですか。いきなりどういう事かサッパリ分からない私を見るなり

「今度、話だけでも聞いて判断してもらってイイから、とにかく話を聞いてほしい」

との事。

なにやら先輩らしき人を連れてくるので、その方から話を聞いてほしいみたいです。

ここでわたくし、ピーーン!!

ときちゃいましたYO~!

まさか…まさか…


M・A・S・A・K・A・・・




これって

ネットワークビジネス

じゃね???

(マルチ商法と言われる事も…)

てゆーかもう確定⁉じゃね???



当時、横行しまくっていたそのビジネス。

私は幾度となくその勧誘を断っていました。『バソ、完全シャットアウト‼』なんです‼

だって、だってですよ…仕事の片手間で簡単に儲かるなんて話、どう考えたって胡散臭い以外何物でもないじゃないですか‼そんなに儲かるなら、だれかれ構わず誘わなくったって自分一人でガッポリ儲ければいいだけだと思うのですが。。。

こんな私でも…そんな違和感だらけのビジネスなんて手を出そうとは思えませんし、傍から見てもおかしいと思うはずなのですがねぇ。

それでも、根がイヤらしい私は、勧誘されるとわかっていても面白半分、冷やかし半分で話を聞きに行くのが嫌いではなかったのです。(大変オモロい勉強させて頂きました!)←この事については第二弾、三弾とお披露目していこうと思います。お楽しみに!


『お金』と『洗脳』とは恐ろしいもので、まともな思考ができなくなってしまいます。一旦キョーレツに信じてしまうと目が覚めるのにそれ相当の時間とダメージが必要になってしまいます。

いくらコチラが説得しても、全く聞く耳も持ってもらえず、なんならコッチがバカで悪者扱いですからね~。マジでたまったもんじゃ~ありませんよ。

まぁそれでも本人の意志で決断したわけですから、私も全否定しようなんて事はありませんのでそこんとこヨロシクです。



さてさてAさんに誘われたバソ野郎ですが、またまた悪い癖発動で、入会する訳無いのに興味本位で話だけでも聞きに行くことに…(ワクドキッ♡)

待ち合わせ場所である二階建ての大きめの喫茶店に着いたのは、夜7時頃だったと思います。

先に待っていたAさんに連れられ二階のひと気のないBOX席へ…。私の隣に座るAさん。この定番の流れは熟知しておりますので、焦ることなくこの後登場するであろう『先輩』を楽しみに待っておりますと…

キタキターーー!!!!

この私を勧誘すべく現れたのは、スーツ着用の二人組の男達でした。

「どうもはじめまして」

お互いに挨拶を交わして二人組は私の前の席に着席するのでした。

自己紹介もほどほどに始まったのは、二人組の「自慢話⁉」でした。(ここからはこの二人を、ス①ス②と区別します。スーツだけにね。。。)

ス①の方が偉いっぽい感じで、実際偉そうでした。年齢は私より10は違うでしょう。ス②はと言いますとス①の子分みたいな感じで、ス①を凄く慕っている感じです。コチラも私より年上。

ス②「表に停まってた車見ました?」

私 「見てないですけど」

ス②ス①さんはポルシェに乗ってるんですよ~」←なんかドヤ顔、ついでにス①誇らしげ

 「へ~~」←興味なさげ

ス②「あなたは何に乗ってます?」

 「軽ですけど」

ス②「車とか興味ないんですか?」

私 「はい!ないっすねぇ」←キッパリ

ス②「でも、このお仕事を頑張ると、あなたが欲しいものを手に入れるチャンスがありますよ。あなたは既にこの話を聞けるだけでもラッキーなんですよ。しかもス①さんから…」

なんて来たもんで、車に食いつかないバソ野郎に対し色々探りを入れてきました。

ス②「好きな事ってなんですか?」

 「バンドです。音楽が好きです」

そう答えると、ス①が「オレも昔はやってたわ」と共感してきました。別に嬉しくもない私は、「そうなんですか」程度でその話はやめにしました。

それから何を喋ったか覚えてませんが、徐々に馴染んできたトコロで…

ス①「オレは昔、ワルくてどうしようもない奴だったけど、今こうしてお金を稼いでまともに居れるのはこのビジネスに出会ったからなんですよ」

ス②「そうなんですよ。先輩メチャクチャでしたからね~」←またドヤ顔、ついでにス①もドヤっております。

とうとうどうでもいい「昔ワルだった自慢」まで飛んできちゃいました。

予想外の展開でだんだん面白くなってきたバソ野郎。この二人組が、お笑い芸人を夢見る先輩後輩に見えてきました。(なんかオモロイ二人やな~オレへの掴みはOKですよ!)

そんな私の様子が伝わったのか、調子に乗ったか、

ス①「ちょっとだけでもやってみない?」

とうとうきました。そんなビジネス、これっぽっちも興味がない私は、

「中途半端は好きじゃないんで。。。」

そう返すと、

二人「なるほど~」と納得したご様子。それでもなんとか私を勧誘したいお二方。

つ・ついにあのフレーズが…



「あなたの夢はなんですか??」



私の夢を聞き出し、それをサポートできるようにビジネスへ誘い込もうという作戦なのでしょうか。

 「それは言えません」

ス①ス②「!!!!!」←ポカーン

ス①「なんで??」

 「そんなの言えるわけないじゃないですか~」←苦笑い

そんな初めて会ってですよ、しかも中途半端なお笑い芸人かぶれの二人組に言うはずがありません。この頃の私の夢は、「自分がグッとくる曲を作る」という事でした。こんな自分の利益しか考えない人達に喋ると、私の願いがウソになってしまう気がして絶対に教えることはできませんでした。

そんな私のおセンチな思いが通用する相手でもなく、スーツ二人組はしつこく聞いてきます。

ス①「別に教えてくれたっていいやん」

私 「それは無理っすね」

もはやス①は敬語でもなくなり、こんなやり取りを何回も繰り返した後、ス①はスーパーとんでもないことを口にしました。

ス①「なぁス②、こいつムカつかんけ?」

ス②「は⁉はぁ?」

 「・・・・・・・・・」



ガラッと空気が変わり、となりのAさんが気まずそうにしております。

私はなんだかウキウキしてきまして。恐らくかなりニヤついていたと思います。

ス①「もう入会とかどうでもいいわ!とりあえず夢だけ教えてや?」

そんなにバソ野郎の夢が気になるのか、意地なのか分かりませんがこれまたしつこいのです。まぁそれも取り柄なのでしょうが私は

「それは言えません」の一点張り。

また同じ問答を繰り返していると。。。



ス①「なぁス②!こいつ殺っちゃおっか‼」



どうやらわたくしバソ、自称「元どうしようもないワル」のス①

怒らせちゃいましたよ~

どうしましょ⁉


本格的に嬉しオモロモードに入ったバソ野郎!

飲み物口にしてたら噴き出してましたYO~危ないアブナイ


どうやら私を外に連れ出し、仲良しコンビ2人で「ささっと殺っちまおう」とかなんとか言っております。

この時の私は、もう遥かに怒りを通り越して、ついには悟りの境地へと行ってしまったかも知れません。「ワクワクが止まらん」状態で、相当キモい表情をしていたに違いありません。


早く連れ出して欲しいとワクワクしていると、

Aさん「お願いですから…それだけはやめて下さい‼」

自称元ワルの人に言ってます。


(いやいや、いいのよAさん。私が悪いんですから…ちゃんと表出て責任取りますから)

どうやら私の心の声が届かなかったみたいでして、ス①はこう言い放ちました。

こんなヤツ殺ってもしょうがねーし」

「・・・・・・・」



さすがにこれは相当ムカつきましたが、私も少しは悪かったか⁉とも思えたので、スっと二千円を置いて席を後にしました。

心臓バクバク、怒りで震えながら店外に出た私は、落ち着いて何事もなかった事にしたかったため、一旦大声で叫んでから軽自動車に乗って帰宅しました。



その当時、まさか…我が県に才能あふれる2人組お笑い芸人の原石が居るとは…

私以外誰も知る由もなかったのでした。



おしまい。




最後にコチラもどーぞ‼

原曲よりこっちの方が私は好きですYO~

「THE TIMERS」で

『デイ・ドリーム・ビリーバー』

それでは、また会いましょう。

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