飲酒バトル

ストーリー

断酒5年生です。どーもバソです。



つい先日、ミヒャエル・エンデの『モモ』を読みました。

おそらく今までに何回かは出会って、物語の一部ぐらいは読んでいるはずなのですが、数日かけて読み終えてみると…



「読んで良かった」


というのが素直な感想になります。

この物語は「時間」とは何か?を問われている訳なのですが、私自身は「心がグッとくる時間を増やしまくっていこう」と再確認できたのと同時に、主人公モモのように「人の話をじっくり聞く人になりたい」と思いました。

なかなか簡単にできる事ではないのですが、忘れず意識していきますYO~!


そんなわけで…素敵な本との出会いを求めて本屋さんに行きたくなったバソなのでございます。(その前に、ほったらかしの文庫本でも読みやがれバソ野郎!)



さて、そんな『モモ』は時間泥棒との対決の物語。

という訳で・・・

飲酒時代の私の対決ストーリーをお届けします。



私がガソスタでバイトしていた20代前半。

同じバイト仲間であり、私より先にそこで働いていた年下の生意気ボーイと仲良くなるのはあっという間でした。レゲエを愛するその男。この話では「レゲ」と呼ぶことにしましょう。

(ガソスタ失敗談はコチラ↓↓)

レゲは私に向かって一応は敬語を使って話すような、負けず嫌いの生意気なトコロがなんとも可愛いヤツでして、飲みに行ったり、宅飲みしたりと頻繁に一緒にお酒を飲むようになっていきました。スーファミのマリオテニスで対戦したり、そういえば一緒にパチンコ屋の開店待ちもしてましたねぇ。

その頃の私は、実家を離れ5人でマンション暮らしをしていたので、私の住むマンションにもしょっちゅう来ては一緒に飲んでおりました。一緒に居る時間のほとんどは笑って過ごし、酔っぱらうとときおり真面目な話にも突入しちゃう辺りもなんとも心地良かったのです。

そんなレゲとはもちろんバイト先でも一緒に働く日がありますので、シフトが重なる日はウキウキして働いてましたねぇ。

私はいつもギリギリの出勤でしたが、レゲもなかなかのGIRIGIRI☆BOYでして、ガソスタ到着後、車を降り、ほどよく伸びた髪をなびかせ、はだけた制服姿で猛ダッシュで打刻する姿を思い出します。私も同様に髪が長かったですが、レゲに比べてだいぶ背も低く、ルックスもイケてるレゲには女性ファンが数名ついてました。

そんな彼を頼もしく思いながらも、「これだけは負けたくない!」と思うもの、それが…




お酒の強さ



でした。

何度も一緒に飲んでいるので、お互い「コイツ飲めるヤツやな」と感じていた訳ですが、ある日の事、話の流れで・・・


「酒飲み勝負しようぜ!どっちかが潰れるまで」




そして、負けた方は二度と勝者の前でお酒を飲んではいけない約束を交わすのでした。


実際にそんなことになれば、お互い寂しいなんてもんじゃない!なんて事は重々承知の上、勢いだけに任せて決定したその勝負ルールは…

  1. 同じお酒を注文する
  2. 飲む量も同じとする(同じタイミングで注文)
  3. どちらかが潰れる、もしくはギブアップするまで飲み続ける
  4. 3勝した方が勝者となる



【第一戦目】

いきなりルール変更の初戦。

中生ビール一杯100円!居酒屋イベントでの制限時間内の杯数勝負。

以前このブログで少しだけ触れましたが・・・

当時のガソスタメンバー5,6人で競う事になったのですが、ルールが適用されるのは当然レゲと私だけ。「罰」の約束がある我々は気合いが違います。

生ビールが運ばれ、いざスタートするや否や、軽~くイッキ飲みスタイルは当然の事。私は3杯目ぐらいまではイッキで飲み進めます。

一方のレゲは、7杯目辺りまでイッキ飲みストロングスタイル!他の追従を許しません。極度の負けず嫌いは3杯、4杯と私達を突き放して行くのでした。


「このままではマズイ!」



慌ててピッチを上げるも、レゲが10杯目に到達した頃にはまだ6,7杯目で完全に遅れを取っているバソ野郎。ペースを上げたいのですが…もはやイッキ飲みなんてできませんし、やろうとも思いません。

それでもあきらめる事なく10杯目に差し掛かった頃。



レゲはトイレに・・・




戻ってくるなりまたもや


イッキ飲み炸裂!



これには一同ボキッと心が折れちゃいました…

私もそのうちの一人でして、



「なんじゃコイツ~!!」



結局17杯飲んだレゲの完全優勝となった訳です。


2位の私は13杯でフィニッシュ!完敗です。

密かに作戦を実行したズル賢いレゲの戦略通り、まずはイッキ飲みで突き放す!それから最後にまたイッキ飲みで戦意を奪う!これが見事にハマった訳なんです。

途中のトイレはコッソリ吐きに行っていたらしい…

なるぼと・・・

戻ってからの猛チャージも納得の我々一同。レゲも相当キツかった模様。


その後お店を変え、激闘を称える慰労会にてワッショイ盛り上がる一行なのでした。



まずはレゲの一勝



【第二戦目】

一戦目から少し日は経ち、今度はハシゴした二軒目の洋風酒場でのバトル。カクテルなんぞも充実した素敵なお店です。(残念ながら今は営業してません)

すでにお互い飲んでいるものの、まだまだイケるぞ!
4人掛けテーブルに対面のレゲバソ

二軒目からのサシ飲み対決スタートです!

最初はビールを注文していた我々。順調に同じペースで飲み進めております。トイレも何回も何回も通っておりますと…


「これじゃ埒(らち)があかん!」

「もっと強いや~つカモーン!」

互いにそう感じていた次の注文から・・


三角(さんかく)のヤーツ
に変更。

私達の間で「三角」と呼んでいたそのカクテル。

要はグラスが三角のカクテルなのですが、他のロンググラスのカクテルと比べて酔っ払う「魔のカクテル」としてそう呼ぶようになっていました。いわゆるショートカクテルっちゅうヤツですな。ひょっとすると「魔の三角地帯」が関係してるとかしてないとか…

代表例として「マティーニ」「マルガリータ」などがあります。

そして注文したそいつの名は・・・



ギムレット



ジンベースのそのカクテル。度数はざっと30度前後といったトコロでしょうか?

シェイカーで作るそのショートカクテルは何気にお気に入りでして、この頃はしょっちゅう飲んでおりました。でもでもグルグル酔っぱらっちゃうんですよね~



ギムレット一択に変更して飲み進めておりますと…

案の定、酔いが回ってきましたぞ~!!

ほわ~んグルグル
きましたきましたーーっ!


「こいつはマズイ!」

「2戦目も落とす訳にはいかんのや!」



薄暗い店内で相手の顔色なんて分からない筈なのに…

私のちょっとした変化にすぐさま気付きやがるレゲ。


「バソさんギブっすか~?」

「無理しちゃダメっすよ♡」



やかましいわっ!この程度でギブアップなんてありえんっ!



「おかわり!」

    

    

    

「おかわり!」

    ・

    ・

    ・

    ・

「参りました



「えっ!何て??」

(クソッ!レゲの野郎!)






「参りました!」






バタンッ



三角グラスを持ったまま、テーブルにひれ伏す敗者バソ。







とうとう後がなくなったバソ野郎。無念の二敗目・・・




後日…




二戦目は、まぁ厳しかったらしいレゲ。

かなり追い込んでいたらしいバソ。

あと1,2杯でヤバかったらしいレゲ。


そんなレゲは、崖っぷちの私に向かってこう言いました。



「アンタと飲めなくなるのは寂しいから…もう勝負はなしで!」











「そやなっ!!」


おしまい。




それでは最後に・・・

一度でいいから見てみたいこんな『対決』で締めくくりたいと思います。

誰かルールを教えてちょ♡


それでは、また会いましょう。

コメント お気軽にどうぞ~(お名前、メールアドレスは特に必要ありません)

  1. 酒友、サイコーです! 人生の宝です。

    いや〜、いい青春ストーリーじゃないですか!
    読後、爽やかな風が吹き抜けます。

    それにしても、あの長編「モモ」を読破とは!

    バソくん、読書家ですね。

    • そんな友とはここ数年会ってませんが、私が断酒した時は驚き&寂しそうでした。
      お互いに中年真っ只中ですが、歳など気にしないで今を楽しんでいる事でしょう。

      たんたぬさんの酒友もきっとステキなんでしょうね!大切にしていきましょうね。

      そして私は気まぐれで本を読むだけでして、特に読書家ではないのですよ。

      グッとくるコメントありがとうございます!

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