断酒6年生です。どーもバソです。
3月になりましたね。
私の住む北陸の地はまだ寒いですが、雪も落ち着き、春という季節が待ち遠しい今日この頃。
いよいよ今月末には、毎年恒例のある作業が待ち受けております。
それは・・・
江掘り
「江掘り」とは?聞き慣れない方もいらっしゃると思うので簡単に説明しますと…

農業用水路、又は生活排水路にたまった泥やゴミをスコップですくい上げ清掃する作業。田んぼでは、4月中頃に代掻きのため流入する農業用水に備える為に行う。主に鉄製の角スコップを用いる。
私の住む地区には田んぼがあります。我が家ではお米作りをしていませんが、その土地を所有する世帯は必ず「江掘り」に参加しなければなりません。なので、結婚してかれこれ20数年間、春先のこの作業に参加してきました。
結婚後すぐに父親から引き継いだ当初は、地区の先輩(と、いってもこの頃は年配のお年寄りがほとんど)に顔も覚えてもらってないので、「お前どこのあんちゃんや?」といった、まずは自己紹介からという感じ。
作業者の中でもぶっちぎりNo.1ヤングマン、ルーキーバソ野郎。
右も左も真ん中もわからないルーキーに、人生の先輩達は優しく指導してくれ、8時集合~午前中には終了する作業後はビールで乾杯!いざ、お疲れ様です慰労会の始まりで御座います。(ウッヒョ~)
こうなったらコッチのもの…
ここからが本番でっせ♡

ここだけの話、飲酒時代に参加してきた「江堀り」をシラフ状態で作業したことがないバソ野郎。
新婚のこの頃には、すっかり毎日飲酒が当たり前。ましてや必ず日曜日に行われるこの作業前日(土曜の夜)に大量飲酒しないはずありませんYo~!「ほどほどにしないと…」脳裏に翌日の作業が浮かぶも、一口入れば止められない!止まらないのが酒飲みの性。初参加の際も朝方まで飲んだくれ、ヨユーの二日酔い!というより酒酔い状態で御座候。(深酒の末に遅刻するなんて事もしばしば…)
酒酔い状態で変に高いテンションを封印しつつ、ヤングパワーで黙々と泥をすくい上げる作業を繰り返し、普段あまり使わない筋肉を使ったハードな肉体作業後にビールは沁みわたりますぜ!アニキ。二日酔い野郎には迎え酒が一番、ってなもんで、飲みにケーションに全振りで親睦を深めていったのです。

ですが、初参加から数年後には地域コミュニティでのお酒の失敗も当たり前で、「飲んだらヤベー奴」が定着するようになると、数々の迷惑行為でお世話になりっぱなしのアル依野郎。「飲まなくても十分ヤベー奴じゃねーのか?」なんて声が聞こえてきそうなので、誤解ないように説明しますと、
病的酩酊が発動してからというもの、「お前は飲まんとけば良い奴なんやけどなぁ」と、さんざん言われ続けたからなのであります。なので、断酒を伝えた際には、「その方が良い!お前ヤバかったもんな!」なんて言われちゃいました。
(地域コミュニティでの失敗はコチラ↓↓)
断酒した現在はシラフで江堀り作業はモチロンのこと、お疲れ様の慰労会も完全スルーで直帰するようになり、午後からは自身の行動ができるようになりました。かなり寂しい気持ちもありますが、私の家族は変な心配をする必要も無くなりホッとしているようです。

さてさて…
そんな「江掘り」からの流れで今回は、私の飲酒時代後期に起こった農業用水路でのハプニングストーリーをお届けします。

あれは・・・
今から10年ほど前になるでしょうか?寒い寒い冬の出来事。
当時、隣町に行きつけの居酒屋がありました。徒歩で行けない距離ではありませんが、30分以上かかるので実際自宅から歩いた事などありません。
なんとなく気になっていた居酒屋だったのですが、入店した事もなく、その近隣の居酒屋ばかり利用していたのです。それがどういった経緯で行きつけになったのかは忘れましたが、その居酒屋は引き戸の入り口すぐにL字のカウンター席が5,6席ほど、その奥に小上がりの座敷席が2席あり、さらにはカップル向けなのかは不明ですが、2人横並びに座れる通称エロゾーンまでひっそり完備。営業時間も長く朝方までやってますし、メニューも豊富でリーズナブル。それよりも、一見ゴツい強面マスターが乙女チックで超優しいお酒好きのお喋り好きなトコロにグッときてしまったバソ野郎。深夜になればマスターだけのワンオペ営業、朝までよろしく!
全日本プロレスをこよなく愛するマスターに加え、カウンター席の居心地が私にピッタリだったのです!居心地が良いってメチャ重要ですよね?これはもう何と言いますか…雰囲気とか椅子やカウンターのフィット感だったり、説明できない相性といいますか、不思議な安心感ってありますよね?良く似た感じで居心地が良い対人関係においても、言葉で言い表せない感覚ってあると思います。
依存症だった私にとって居酒屋は単純にお酒を飲めればOKだった訳ですが、この居酒屋は特別素晴らしい空間だった訳です。だいたいいつも同じ友人と2人で通っていたのですが、毎度のこと朝方までくっちゃべっていましたよ。
その居酒屋での思い出の中でも特に印象深いのがカウンターの常連、「おばさんと青年ペア」ですねぇ。
初めて見かけた時の私達は特に気にする事もなく、フツーに飲み食いしながらフツーにどーでもいい会話で過ごしておりました。
年の差が親子ほどの二人組。綺麗な顔立ちの青年はお酒を飲みながら美味しそうにもぐもぐ食べております。
しばらくすると…
おばさんの酔いがまわってきたか?青年の愛くるしい姿についに我慢できなくなったか?
じっと青年を見つめだし頭をなでなで、うっとり猫なで声でにゃんにゃん語りかけております。もはや彼の存在しか目に映らない様子。
この辺りで、
「2人は親子や友人関係ではないだろう⁉」
そう察知し、
「二人はデキてる!」
まさに確信に変わっていきました。

多種多様な恋愛事情に口を出すつもりはこれっぽっちも御座いません。
ただ・・・
ただ・・・
スゲーうらやましい!!
青年よ、
できることならオラと代わっておくれYo~!オラもマダムになでなでされたいYo~!甘え倒したいYo~!
ただそれだけなのです。
いいころ合いになると帰っていく2人の行先は…
おそらくはこの居酒屋からほど近いラブホテルなんでしょうな。
ちなみにマダムよ・・・
オラのチ〇コは
カッチカチだYo~♡

そんなアピールもできないまま、頻繁に遭遇したこの2人組を思い出し浸ってしまいました。サーセン。

さてここからがストーリー本番。
真冬の休日、いつものようにお昼過ぎに始まった飲酒&いつもの友人。
エンジンがかかってしまった私達が夕刻にたどり着いた先は初めてのスナック。熟したママが出迎えてくれ、お客も私達のみ。居心地が悪かった訳ではないものの、わりと早めに切り上げた私達。友人はタクシーで帰宅するとの事で、飲み足りない私は次の行き先を例の居酒屋にロックオンしたのです。歩いて10分、15分の距離。OK余裕!
タクシーに乗り込んだ友人を見送ると、颯爽と歩きだしたバソ野郎。まだ泥酔には至っておらず、只の酔っぱらい程度なのでこれまた余裕!
すると…
一台のタクシーがやってきました。
なんと、先ほど帰った友人が乗ったタクシーではありませんか。
「バソさん大丈夫っすか?やっぱり一緒に帰りませんか?」
心配になった彼は私が気になり戻って来たと言うのです。なんとも心優しい友人に感激するも束の間、飲み足りない私は、「次行くから大丈夫、ありがとう」またまたタクシーを見送り、再び歩きだしたのでした。
(後になって思うと、コレは何かの暗示だったのかも…)
すっかり辺りは真っ暗。極寒の中歩き出したは良いが、こちとら防寒が乏しい装備。暖かい肌着も装着せず、上半身はTシャツ・薄手のパーカー・防寒にもならない薄手の上着、下半身は素足にチノパン・8ホールのブーツ。とても真冬の北陸の夜に出歩く装備ではありませんぞ。
「今行くよ!マスター♡」
田んぼに面した歩道を急ぎ足で震えながら歩く私は、まるでピーチ姫を助けるマリオが行きついた、いつものオーバーオール姿で氷でツルツルのステージに挑むかのようなものであります。
一刻も早くたどり着きたいバソ野郎。ですが、気分はワクワクのバソマリオ。
さぁ冒険だ!バソマリオ。
初見と言っていい、初めて歩く歩道を進んですぐのこと、公園の入り口を思わせる車止めを発見。

ラッキー!こんなところにショートカットできるラッキーロードがあったなんて!
まさかの遊歩道の出現に心躍らし、コインまみれのボーナスステージに突撃すべく、
左折!ヨシ!
あれ????
道が・・・
無い!!!!
どっぼ~~ん!!!

皆さんお分かりでしょう?
落ちた先は、
水の中
用水路の水の中
てっきり遊歩道と思い込んだソコは…
まさかの用水路!
???????
理解できず呆然…
が、
あまりの冷たさに一気に目覚めるバソマリオ。
突然の落下に対処できず手をつきながらドボン!
ヤバい・・・
しぬ・・・
キンキンの流水がひっきりなしに押し寄せる!
幸い足首より少し上ほどの水位で助かったものの、マリオなら一機失ってるトコロ…
だが、そんな呑気にもいられない!
キンキンやで!
マジキンキンやで!
水風呂の比じゃね~ぜ!
このままじゃヤバい・・・
状況を把握、すぐさま地上へ脱出を試みるも…
身長より少し高い壁が立ちはだかる。
よじ登ろうとするも酔っぱらいには高難易度の壁。
これが…
「SASUKE」1st ステージ最終難関『そり立つかべ』というヤツなのか?
焦るなバソマリオ!
お前なら超えられる!
冷静になるんだバソマリオ!
己を奮い立たせ何度もトライするも超えられぬ壁。
どこかに階段はないか?
上流・下流へバシャバシャ歩くも、ずらーっと続く壁地獄…
みるみる体温も下がり出したその時、
覚悟を決め気合のよじ登り炸裂!
ジタバタ
ジタバタ
ファイト一発!!
這い上がるんでぇぇぇぇぇい!
バソマリオ、地上へ…
復活!

しゃーおらーーーーーっ!!!
オラやったぞ~~~~!!
かなりの体力は消耗したものの、なんとか這い上がりに成功したバソマリオ。そして、ずぶ濡れの彼が生きる為、暖を取る為向かうは…
マスターの待つ居酒屋。
全身ずぶ濡れ、寒さでガクブル、フラフラと、誰が見ても奇妙な歩みでやっとこさたどり着いた私の天国(パラダイス)
ガラガラ~
引き戸を開け入店するずぶ濡れに驚きのマスター。
「お前、どうしたんや!」
「落ちちゃいました」
とにかく早く暖を取りたかった私は、一目散にストーブ前へ。
ずぶ濡れの私にすかさずタオル投入の優しいマスター。
濡れた服をサッと脱ぎ去り、パンイチでストーブを独占するバソマリオ。
タオルで拭き拭き、ガクガク震えながらマスターにここまでの経緯を説明。
すると…
たちまち沸き起こる大爆笑!
私の説明を聞いた入口付近の若者グループの大笑いが響きます。
「笑い事じゃねー!」反射的にムッとするも、あれだけ笑ってもらえるとだんだん気持ち良くなってきちゃいまして、「もっとくれ!」と、さらに欲しがる自分がいました。
一方のマスターはといいますと、
「乾いて落ち着くまでゆっくりしていけや」
なんとも心優しい対応。お言葉に甘えさせて頂く事になったのです。
Tシャツが乾くころには熱燗をグイっとやるまで復活したバソ野郎。しかし、まだまだずぶ濡れの上着とブーツ(これらは乾かなくても問題なし)、それよりも重要なのが支払いに必要なお札が乾かないといけません。ずらーっとカウンターに並べたお札が乾くのを熱燗で温まりながら待ちます。
お札は折り畳んで、「生」でポッケに入れ持ち運ぶのが私のスタイル。財布なんて小銭入れしか必要ありません。こうなったのも、高校時代にお気に入りの長財布を失ったショックから、「二度とこんな思いをしたくない」という気持ちから、現在までお札は「生」を貫いているのです。
なのでお札がベタベタに濡れちゃった訳なんですよね~
お札が乾くまでの間みるみる復活してきた私は、マスターに「あれは罠や!」と例の用水路の危険性を訴えたり、あまりの水の冷たさを説明したり、酔っぱらい事故について語り合ったりして過ごしました。
熱燗にも癒されほっこりした私は、〆の特製熱々ラーメンをたいらげ、乾いた現金で支払い、マスターに深々とお礼をしタクシーで帰りました。なんやかんやで満足した休日に疲れ果て、ぐっすりと眠りに就いたのでした。

翌日目覚めると・・・
無い無い無い・・・
スマホが無い・・・
スマホが無い事に気づいた私。
そういえば…昨日ドボンと落っこちてから一度も触ってない気がするぞ!ポケットにも入ってないし、用水路で流されたか?めんどくせーなぁ~!
この日も休日。せっかく一難去ってゆっくり飲酒でもというトコロでまた面倒な事態に…
車を走らせ、昨晩の現場付近をうろつきます。夜の暗い雰囲気とはうって変わり、まるで違った景色が広がっています。前日の多量飲酒のせいか記憶も既にあやふやになっております。
「どこやったかな?」
立ち寄ったスナックから順を追って歩いて捜索するも、用水路が複数本流れており限定できずにいました。田んぼのあぜ道をあっちこっちウロウロ。死にかけたにも関わらず、まさかこれほどまでに自分の記憶力が軟弱なものだとは思いませんでしたねぇ。
もちろん必死でうろつくには訳がありまして、せっかく集めた「エロ動画コレクション」を絶対失いたくない強い気持ちからの行動なのであります。
至極真っ当な理由での捜索は苦戦を強いられました。なにせ記憶が乏しすぎるのです。もし流されていたらOUTですが、そんなはず無いと信じる強い気持ちだけは持ち合わせていたようで、ついに!エロへの執着が奇跡を起こします。
あれは・・・

遠くに光り輝くオレンジ色の物体は、正しくわたしのブツ!
よっしゃー!!!!
これにて一件落着!

尚、用水路での激闘により、私の「8ホールDr.マーチン」の先端はズタボロで良い感じになったのも報告して、今回はおしまい。
用水路には御用心♡
それでは最後に皆さんお待ちかね♡楽曲紹介のコーナー♪
今回の話題は正に、
「バソ、用水路に消ゆ」
という事で、1987年6月27日アスキーより発売。コマンド選択式アドベンチャーゲーム。
ファミコン版「北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ」より
『追跡』BGM
さらに、このアレンジ曲が素晴らしい!感謝です!
プレイしたことが無い本作ですが、堀井雄二氏がシナリオを手掛けたこともあり是非プレイし完全クリア目指したいと思います。ファミコン版よりエロさが増したswitch版を検討中。
それでは、また会いましょう。
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